セルビア語の『ジプシー・スミス』という本は、ロマ人クリスチャンたちを励まし、奮い立たせている。セルビアにあるロマ人教会の牧師は、ロドニー“ジプシー”スミスという人物の証を聞いたとき、とても感動を覚えた。スミスはイギリスでジプシーのテントで生まれ、教育を受けずに育った。しかし、救い主キリストに出会い、神様は驚くべき方法でスミスを伝道者として用いられた。 セルビアの牧師は、このスミスの物語に共鳴した。彼もまたスミスと同じロマ人であり、貧しい環境で育ったため、誰も彼が教育を受けて成長している大規模な教会の牧師になるとは予想しなかった。
その牧師に『ジプシー・スミス』の自叙伝を出版するという願いが与えらえた。スミスの人生と働きをセルビア語で教会員に伝えることによって、彼らを励まし、奮い立たせることができるからだ。スミスの自叙伝はロマ聖書協会の翻訳者と編集者と協力しながらOM EAST(ユーラシア・サポート・チーム、東ヨーロッパでの働きを担うOMの働き)から出版されることになっている。
ロマ聖書協会の編集者であるジュリアンナは、このように話している。「スミスの冒険と祝福された人生と働きは、私たちを謙遜にさせ、励ますものです。涙を流し、笑いながら、スミスの物語は読まれることでしょう。神様の栄光と神様の働きの証がたくさん詰まった一冊です。
私と出版チームにとって、『ジプシー・スミス』の自叙伝の翻訳を終えた瞬間は特別でした。出版チームが校正を終えた時、メンバー全員がとても感動していました。校正を担当した2人のメンバーは、セルビアの教会のロマ人クリスチャンです。彼らは、早くこの自叙伝が多くの人に読まれることを願っています。OM EASTの印刷チームとメディアチームは、デザインとレイアウトも終了し、あとは印刷するだけになりました。
OM EASTと出版に関わる人々は、ロマ人にも、ロマ人でない人にも、『ジプシー・スミス』が大きなインパクトを与えることを信じています。この本を通して、神様はロマ人に希望と、救いをお与えになるでしょう。神様は神の子としてロマ人を愛されています。そして、神の子とされたロマ人たちもスミスと同じように、全世界で福音を宣べ伝え、全ての栄光を神様に帰すことでしょう。」
セルビアにいるロマ人クリスチャンが神の御国の建設のために立ち上がるように、また『ジプシー・スミス』を出版するためのすべての必要が満たされるようにお祈りください。
ロマとは:ヨーロッパを中心に、世界各地で生活する少数民族。9世紀ごろインド北西部から発したといわれ、長く移動生活を続け、世界中に分布。音楽や踊りを好み、楽士・かご作り・鋳掛け・占いが伝統的な職業。ジプシーと呼ばれてきたが、ロマが自称。