フィリピン・レイテ島に対する心

written by philipp.martin@om.org (Philipp Martin)

 レイテ島のタクロバンでは、瓦礫を片づける作業で賃金がもらえるプログラムを自治体が実施しており、広く住民に呼びかけています。台風ハイヤンによる被害で町中はまだ瓦礫だらけで、OMフィリピンのリーダーであるサリー・アババは、このように報告しています。「ほんとに悲惨な状況です。現金を得るために瓦礫を撤去している大勢の人々は危険にさらされています。彼らは手袋も、マスクもブーツも身に着けず、素手で作業を続けているのです。衛生環境は悪く、彼らの健康は危険にさらされていますが、瓦礫撤去作業でさらに状況は悪化の一途をたどっています。今後も死者はさらに増え、生き残った人の中でも二次被害で犠牲者が増えるでしょう。地域の教会もとても疲れています。彼らも被災者なのです。」レイテ島でいくつもの教会を訪問したサリーは、教会も通らされている苦悩を目の当たりにして、OMフィリピンは早急に何かする必要があることを感じています。

 OMフィリピンが拠点を置くセブ島は、レイテ島から海を渡って60キロほどに位置します。今回の台風でセブ島も大きな被害を受けましたが、セブ島のスーパーには今は元通りに品物が取り揃えられています。OMチームはこの状況の中で何ができるか、どのようにキリストの愛をレイテ島の人々に届けられるかを話し合った結果、マスクと手袋を配給することになりました。物資を調達する手配、この救援物資をフェリーの長旅で運ぶ係り、レイテ島で物資を必要な人々に届ける係りを調整。感謝なことに、レイテ島にはOMフィリピンの大型バンが待機しているため、フェリーから物資をそのままバンに搬入することができます。

 これが救援活動の現場です。状況は刻々と変化し、常に新しい必要が見えてきます。他者への思いやりによって人々が動機付けられ、周りの必要に目を向けるときは特にそうです

 チームリーダーとしてサリーは、被災地の人々の必要を見極める知恵が必要です。このような緊急事態において、瓦礫を撤去するための手袋とマスクを配給することは、人々を励まし、復興に向けて立ち上がり、行動を起こすことを促すでしょう。サリーには、大切な仕事がまだあります。週末にはOMフィリピンと地域教会が良い協力関係を持って働くための話し合いも持たれます。被災地の教会に物質的、また霊的な回復をもたらすための救援の働きのために、サリーと地域教会のリーダー達のためにお祈り下さい。