人身売買の脅威の現実

written by philipp.martin@om.org (Philipp Martin)

危険と隣り合わせのミャンマーの少女たち

OMミャンマーは、子供たちが幼い頃からキリストの愛を知り、真理に従う子供に成長することを願い、3つの幼稚園を運営している。この働きには、海外からの宣教師も携わっており、ある女性宣教師が、このように分かち合ってくれた。

「私の家で家事手伝いで働いてくれている少女が、タイのバンコクへ行って仕事を見つけると聞いて、悲しく思いました。もちろん、彼女の生活環境が改善されることは願ってはいますが、心配だったのです。」

彼女の夫も宣教師であり、二人は青年の集会で、人身売買について話し合い、祈祷会では犠牲となった少女や子供たちのために祈っていたため、女性宣教師は、この少女がタイで人身売買の危険にさらされるのではないかと疑っていたのだ。

「私は、少女に、仕事を斡旋してくれたという親族がバンコクにいるかどうか尋ねると、少女は『叔父さんがバンコクにいる。』と答えました。しかし、ビルマ語で『叔父さん』とは単に年配の男性を指すことが多いのです。私がこの少女について、私の夫(ミャンマー人)に相談すると、夫も『これはきっと、人身売買に違いない。』と言いました。」

彼女は、少女の仕事が合法的なものではなさそうなので、もっと調べる必要があると考えていたところ、しばらくして、娘のパスポートの申請を助けてもらうために少女の父親が女性宣教師宅を訪れてきた。

「その時、私の主人が自宅にいたことは、感謝でした。それで、私はその父親を自宅に招き入れ、その少女の仕事について、詳しく父親に尋ねたのです。」

宣教師夫妻は少女の父親に、バンコクでの仕事に関して、会社名、所在地、そして仕事を紹介した叔父さんは誰で何をしている人かを尋ねると、会社の所在地は不明であり、叔父さんは少女の親族ではなく、加えて、少女のタイまで移動手段は空路ではなく、陸路であることが発覚した。

「私の夫は、もし父親ならば、娘をタイへ行かせるべきではないこと、人身売買の犠牲になる危険があることを説明すると、父親は娘をバンコクへ行かせないことに決めました。悲しいことに、私の教会の多くの友人たちがこの人身売買の犠牲になっています。しかし、今回、少女の父親が私たちを訪問してくれたことは、本当に良かったです。」

人身売買の危険と隣り合わせにあるミャンマーの少女たちとその家族を覚えてお祈り下さい。