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価値、ビジョン、使命

「どうだった?」2009年の冬、初めてスウェーデンを訪れたあとのジャッキーに、友人や家族は尋ねました。「暗くて寒かった。疲れたし、大変だった。」異例の大雪とマイナス18度まで気温が下がった初めての北欧の冬の経験をまとめて、ジャッキーは答えました。「また行くの?」友人や家族に聞かれ、確信を持ってジャッキーは答えました。「もちろんよ!」

愛するために愛された

ジャッキーは、太陽が降り注ぐバルバドスで生まれ育ちました。カリブ海に浮かぶ小さな島で、載っていない地図があるほどです。冬は存在せず、乾季と雨季があるだけです。島のほとんどの人がそうであるように、ジャッキーは教会に通っていました。彼女が自分の救い主としてイエス様を受け入れたのは、ある劇を見たことがきっかけでした。その劇では、イエス様を信じるか、拒絶するかという決断によって人々が経験する永遠の結果が表現されていました。数年かかって、ジャッキーは神様の愛を理解し始めました。そしてただ自分が好きなことをする人生から、イエス様を自分の人生の主とする歩みを始めました。「以前の私の信仰は、良くないことから距離を置いて、大き

な罪を犯さないようにして、教会に行って、たまに聖書を読む、というようなものでした。」ジャッキーは説明します。のちに彼女は、ある本に出会います。その本では、キリストの愛がイラストで表現されていました。「その本の中に、イエスさまが行ったり来たり歩き回りながら、ご自分がどんなに人類を愛してらっしゃるかをみんなに知ってほしいと必死な様子が描かれた絵がありました。その絵が私に長く影響を与えました。イエス様の愛はとても大きいと気づかされ、またイエス様は緊急性を持って、ご自身の愛を私たちに知ってほしいと願い、そして私たちが他の人に伝えることを願っておられることを知りました。」

訓練するために訓練された

ジャッキーはカリブ海の西インド諸島、トリニダードの国で獣医としての訓練を受け、働いていました。しかし、教会のユースグループの手伝いをすることに意味を見出した彼女は、だんだんと自分の仕事に満足がいかなくなりました。その時期に彼女はOMのロゴスホープ号の乗組員たちと出会いました。ロゴスホープ号は世界中の港町に住む人たちと知識、助け、また希望をわかちあっています。彼らの人生の目的意識は、ジャッキーを奮い立たせました。彼女は南アフリカで行われたOMの弟子訓練プログラムに参加し、弟子訓練に興味を深めました。「南アフリカで見たビデオで、ヨーロッパの人々が神への興味を失っているということを知りました。」ジャッキーは言います。「すごく動揺して、 内容を忘れないようにそのビデオを何度も見ました。」ヨーロッパから来ていた3人の女性は、ビデオの内容は真実だと言い、「ヨーロッパは宣教師を必要としています。ヨーロッパに来てください!」とジャッキーに言いました。「はい、ヨーロッパに行きます。スウェーデンに行きます」と宣言する自分の声をジャッキーは聞きました。今では、寒くて暗い冬にも負けずに2011年からずっとスウェーデンで働いています。「それが正しいことのように思えたのです。」と彼女は言います。「理由はわかりませんが、私にとってはただとても明快でした。」仕えたいと心に描いた地へ行くために必要な経済的なサポートやビザを、ひとつひとつ神様が与えてくださいました。

「クリスチャンがキリストの中に自分の価値を見出し、信仰に成長し、人生の目的を見つけるとき、私はわくわくします。」ジャッキーはスウェーデンのヨンショーピングで、人事と管理チームのリーダーをしています。OMスタッフの訓練と成長の責任を担っている彼女は、それぞれが自分の役割を見つけ、自分の技術を使えるように手助けすることに情熱を持っています。

送り出すために送り出された

「スウェーデンは、国旗に十字架がある国ですが、多くの人はイエス様がどなたかを知りません。」ジャッキーは説明します。「多くの人々は傷ついていて、自分がどれだけ愛され、価値があるかということを知らずに一生懸命自分で自分の人生を生きようとしています。」ジャッキーが目指していることは、友情を築き、地元の教会に仕えることです。また、キリストにあるゆるし、癒し、そして希望のメッセージを分かち合うことを通して、スウェーデン内外の共同体に福音を伝えるリーチアウトできるような、イエスに従う人材を訓練することも彼女の目標です。

ジャッキーのアシスタントのセシリアは、地元の聖書学校に通うスウェーデン人の研修生です。昨年彼女はヨーロッパのアウトリーチに参加しました。そこで、チームは困難を経験しました。誰かがネット上で、チームのことを偽って伝えたのです。「チームは悪い噂を立てられました。」悲しい記憶を思い出しながら、ジャッキーは言います。しかし、セシリアは言います。「それはあまり重要なことではないのです。もしかしたらこのことを通して誰かがイエス様を知るようになるかもしれません。」辛いことがあったとしても働きを続ける、というセシリアの積極的な態度はジャッキーを励まします。「セシリアがアウトリーチや宣教を続けたくないと言ったとしても理解できたでしょう。」ジャッキーは明言します。「でも彼女は自分の賜物を活かし続けています!」ジャッキーは、誰にでも居場所があると信じています。人間の価値というのは、究極的には自分が何をするかとか、既婚・未婚や家族のステータスにはよらないと付け加えます。むしろ、人間の価値というものは、彼らを造られた創造主なる神様にあります。「あなたのアイデンティティはキリストにあります。神があなたをどのように造られたか、その姿で生きることによって表されるのです。」ジャッキーは強調します。「神様がくださった役割がどのようなものであれ、キリストに従い、その使命を全うしましょう!」

14/11/2019 |スウィーデン

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